実践クロダイ掛かり教室07

夜行性と言われるクロダイは暗闇で実際に障害物を避けているのか?
クロダイ並びにメジナを飼育している研究室の水槽に図-4のような装置を設置して、室内の照明を完全に無くし暗室として彼らが実際暗闇の中でも障害物を避けて餌を食べることが可能か一晩放置するという実験を試みた。
装置はシンプルな物で、水槽の上部と下部に糸を張り巡らせ、糸の端にセンサーと電極板を着装し、それをレコーダーに接続。クロダイやメジナが少しでも糸に触れるとセンサーが震えて電極板が通電し、レコーダーに記録されるという仕組み。水槽の両端に餌を置いて、彼らが餌を食べるために移動したとき糸を避けているか避けていないかを確かめるものだ。

結果はクロダイもメジナも糸に触れてはいないことが判明したが、メジナの水槽では餌が無くなっていないのに対してクロダイの水槽では水槽の両端に置いた餌が全て食べられていたのだ。
因みに通常の照明下ではクロダイもメジナも糸を避けていた。
暗闇のメジナの水槽では餌がそのままだったのでメジナは暗闇の中では索餌行動をとらなかったということになる。従って実際の暗闇の中でグレが糸を感知出来るか否かは解らなかったが、クロダイは明らかに糸を避けて水槽の両端の餌を食べることが出来たと言うことは間違いなく眼だけでなく側線も機能しているということになる。
そうしたことから仕掛けが細くてもチヌは仕掛けの存在を認知しているということになると考えられる。
実践クロダイかかり教室04
実践クロダイかかり教室05
実践クロダイかかり教室06
以上のことを簡単にまとめてみると次のようになるのではないだろうか。
まず太い仕掛けの場合、実験で示したようなラインが太いことにより風やラインによる余計な抵抗がかかり、思い通りに仕掛けが筋に入っていない。糸に角度が付いてしまうとアタリも伝わりにくい・・・というようなクロダイの警戒心とは別の物理的な要因。
また材質が硬くクセが取れにくいハリスを使用した場合、視覚に大きく映ることが思った以上にチヌに警戒心を与えているのではないか、という心理的な要因の2つが、太い糸ではアタリが来ない理由であり、クロダイだけではなくメジナや他の魚にもかなり共通しているということであろう。
寒い季節であれば、一層季節風の影響も受ける上にラインも硬くなり余計に糸癖は取れにくいから、活性の下がったクロダイにはより逆効果となって現れてしまいそうだ。
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