へら鮒天国TOP > 特集・記事一覧 > 稲村順一が徹底レポート「釣技最前線」第46回 「粘麩」が引き出す食いアタリのオプション! ワイドレンジを攻める萩野孝之の浅ダナ両ダンゴ釣り


石井忠相のチョーチン両ダンゴ、加治屋浩のカッツケ両ダンゴと続いた『粘麩』活用術。締め括りとなる第三弾はやはり浅ダナ両ダンゴ。となると任せるのはこの男、マルキユーインストラクター萩野孝之しかあるまい。管理・野を問わず、ありとあらゆる釣りをハイレベルでこなす彼はトップトーナメンターというよりも究極のマルチアングラー。今回紹介する浅ダナ両ダンゴも、決してトーナメントに限られた釣り方ではなく、へら鮒が麩系ダンゴエサを食う限りどのようなシチュエーションでも通用する汎用性を有し、管理釣り場メインの読者はもちろん、野釣りファンの貴方も必見の最強釣法だ。もちろんエサ使いのキモは話題の『粘麩』。萩野流のアプローチとのコラボレーションでヒットゾーンも貴方の釣り幅もワイドになること間違いなし!  
   
「ようやく本職の依頼が来ましたね(笑)。」
取材冒頭の萩野のこの言葉からは、盛期における浅ダナ両ダンゴ釣りが彼の本領を最も発揮できる釣り方であることが分かる。もっとも、そのようなことは萩野を知る人であれば誰もが良く知っていることだろうが、何でもこなせる器用な彼にはついメインでない釣り方についても取材のオファーをしてしまうため、これまで両ダンゴ釣りの紹介が遅れてしまっていたのだ。
「へら鮒釣りの基本を教えたり、新たな釣り方を広めたりすることも私の仕事ですが、取材で丸裸 にされてしまうと、また新たな釣り方を探さないといけませんね(苦笑)。私自身4年ほど前からこの釣り方を始めて今日までブラッシュアップしてきましたが、『粘麩』の登場でさらに磨きがかかり、エサ使いの面では容易さが増したことは確かですので、この釣り方を参考にしていただければ劇的に釣れるようになりますよ!」
冗談混じりで話す萩野だが、ならばその釣技を余すことなく披露してもらおう。 今回紹介するのは、彼が最も得意とするタナ1m規定の釣り場での浅ダナ両ダンゴ釣りであり、トーナメントはもちろんのこと例会等でも爆釣に次ぐ爆釣を決めている釣り方である。彼の釣りにはある特徴があるが、特別なテクニックを要求されるものではなく、これから紹介するいくつかのポイントを抑えれば彼の釣りの真髄が理解でき、必ずや釣果アップにつながるだろう。 そのアプローチの最大の特徴はヒットゾーンを幅広く取ること。タナ1mという規定のなかで釣ることの難しさは皆さんご存じの通り。通常は張った(沈みきった)オモリの位置よりも下のタナに数多くのへら鮒を寄せて釣る訳だが、へら鮒のコンディションによってはどうしてもこのタナに寄せきることができず、アタリを持続させることが困難な場面が少なくない。一般的にタナを作って釣り込むアプローチでは、そのヒットゾーンはハリスが張りきる直前から完全にエサがナジミきる10〜15cm程の範囲に限られる。これに対し萩野流のアプローチでは、特徴的ともいえるやや長めのハリスで追わせながら、早いときでは張りきったオモリの位置を通過する付近から、最終的にはエサがナジミきるまでの30〜40cm程がヒットゾーンとなる。これによりアタリの数は倍増。当たり前のように爆釣を決めてみせるのだ。


   
■サオ
釣り場の実績を重視し8〜9尺で臨むことが多いというが、今回は平日取材でフラシを使わないこともあり8尺を選択。調子に関しては浅ダナ特有の回転の速さに加え、取り込み時のスピードも重要視される。今回使用したトーナメントモデルのニューロッド「飛天弓 皆空」は、萩野自身が開発の中心であったことからも隙のない仕上がりになっており、特に浅ダナの釣りにおいてはエサの打ち込み精度の向上とロスのないアワセ、負担の少ないスピーディーな取り込みを可能にしている。
 
■ミチイト
この夏発売されたばかりの話題のニューライン「白の道糸」で臨んだ萩野。このラインの特徴は何と言っても視認性の高さ。これにより上層でのエサの捕まり方が一目瞭然。加えて浅ダナの釣りには欠かせない沈みの速さと水切れの良さを兼ね備えているので、萩野の目指す幅広いレンジのアタリを狙う釣りにはうってつけのアイテムだ。
 
■ハリス
この釣りを支える大きな要因のひとつになっているのがハリスの長さだ。萩野が基準としているのは上35cm/下45cmで、調整範囲は±10cmの範囲内で行うというから、夏場の浅ダナ両ダンゴで良く見られる20cm前後の短バリスの釣りとはまったく異質のアプローチであることが分かるであろう。その理由に関しては後述するが、当日も基準となる長さから入り、天候の変化で上層のへら鮒が減少した際、ウキが早く深くナジミ過ぎたときに一時的に5cm長くした以外は基本セッティングで釣り通した。
 
■ハリ
この釣り方での適応範囲は「バラサ」の5〜7号で、エサの持ち加減や落下中のエサの追い具合によってサイズ変更を行う。この日はスタート時から最大サイズとなる7号をチョイスし、そのまま終日通すこととなったが、これは取材フィールドとなった野田幸手園が萩野のホームグランドともいえる釣り場であり、同釣り場のへら鮒のクセや釣況を熟知していた結果である。もしこれが他の釣り場であったらと仮定しても、現在の浅ダナ両ダンゴでは総じて大きめ(※できれば自重が軽いもの)が良いと萩野は言うが、重さを含めたサイズのマッチングに関しては、ウキの浮力やハリスの長さとも密接に関係することはいうまでもない。

■ウキ  
今回の釣りのタックルにおけるキモは間違いなくこのウキ、一志『D-ZONE(ディーゾーン)』だ。萩野流の浅ダナ両ダンゴ釣りの基本的なアプローチが構築されたのは今から4〜5年前だというが、『D-ZONE(ディーゾーン)』はその当時発売されたもので、これなくして現在の萩野の浅ダナ両ダンゴ釣りは成立しないと言っても過言ではない。ポイントは1mという規定最浅ダナを攻めるにしては大き過ぎるのでは?ともいえるオモリ負荷量。今回はラインナップのなかでも最大サイズの五番を使用したが、そのオモリ負荷量は1gを優に超えており、ひと昔前の短竿チョーチン釣りでも適合するほどの大きさだ。さらに特徴的な部分をあげると最大直径6.6mmというボディの太さ。これにより浮力(※オモリ負荷量)は増しても全長サイズを短く抑えることが可能になる。さらに足長タイプが主流の現在にあって、5cmというやや短めともいえる足の長さ。これは必要以上に早くウキを立たせるのではなく、ある程度オモリがタナに入ってから立ち上がることで無用な突き上げや止めを抑えることが狙いだ。そして肝心のトップだが、ムクトップが流行する現代において細めとはいえパイプトップを装着するにはもちろん訳がある。それはムクトップでエサをタナに送り込みやすくすると、途中のサワリが読み難くなると共に、最後のナジミ際のところでブレーキがかからず、アタリが流れる(※へら鮒がエサを食いはぐれる)恐れがあるからだ。とはいえ、太いパイプトップではブレーキがかかり過ぎてエサ持ちが悪 くなることが懸念される。つまりこのパイプトップの太さ・長さは、現代浅ダナ両ダンゴを釣りで最大限パフォーマンスするための、計算されつくしたものだということになる。もちろんこうしたスペックのウキを使うだけで釣れる訳ではない。彼の目指すアプローチを可能にするためにはこのスペックが必要不可欠であり、これを柱とし、これにマッチした適切なハリスの長さ、ハリの大きさ(重さ)、エサのタッチ、アタリの取り方が加わり、最強浅ダナ両ダンゴ釣りが展開されるのだ。
 
 
 
 
タナ1m以上という規定のある釣り場で最浅ダナを狙う場合、ウキ止めゴムからオモリまでを1mギリギリにとっても、これにハリスの長さ(※ここでは一般的な長さとして20〜30cmと仮定)を加えると、エサを完全にナジマせた(ぶら下げた)場合、水面からエサまでの距離は概ね1.2〜1.3mとなる。常にこの位置で食わせようとするとヒットゾーンの幅はほとんど無く、ピンポイントのタナとなり、食わせることはもちろんのこと、アタリを出すことさえ難しくなる。しかし現実にはウキのナジミ際にアタって釣れることも多いので、たとえエサをナジませて釣ろうとしても、実際には10〜15cm程の幅のヒットゾーンができているはずだ。
これに対して萩野のアプローチは、オモリがぶら下がった位置(※水面から1m)をヒットゾーンの最上層とし、エサがぶら下がった位置を最下層と想定する。すると彼が基準とする上35cm/下45cmというやや長めのハリスセッティングでは概ね40cm程の幅がヒットゾーンとなり、一般的なアプローチと比べて大きなアドバンテージとなる。但しこのアプローチには、ヒットゾーンを広げるための長ハリスが招くエサ持ちの悪さを解消する手立てが必要となる。それが大きめのオモリ負荷量のウキや大きめのハリ、さらに適度なネバリと開きを持つエサということになる。こうして列挙してみると、まるで長ハリスで上から追わせるチョーチン両ダンゴ釣りのようであるが、実際萩野のウキの動きを見ていると、そのアタリの出方やアワせるタイミングはまるでそれであり、萩野のアプローチを理解するための糸口になると思われた。
「特別チョーチン両ダンゴ釣りを意識した訳ではありませんが、ただでさえ気難しい浅ダナのへら鮒をより多く釣るためには、エサの落下状態をよりナチュラルに演出すると共に、ヒットゾーンを一点に絞らず幅広くとる必要があることは明らかです。以前はライトタックルで仕掛け全体をゆっくりナジませ、ナチュラル感を増す方法が一般的でしたが、現在ではへら鮒の大型化が進んだうえにそれらがエサ慣れしたことで、オモリ負荷量の小さなウキを軸に構築するタックルセッティングではヒットゾーンに到達する前にエサを叩かれてしまい、釣り難さを感じることが多くなりました。そこでエサをタナ近くまで早めに送り込むためにオモリ負荷量の大きなウキをセッティングの軸とし、一気にオモリを張らせてから如何にエサの落下をナチュラルに見せられるかを考えた結果、長めのハリスが有効と判断。しかしエサがナジむまでに上層で揉まれる時間が長くなることで持ちが悪くなるため、これをカバーすべくハリを大きくすることに行き着き、さらに食い頃のエサを確実にハリに残すためのヤワネバタッチに辿り着いたのです。」

当然のことだが、アプローチが変わればアタリの出方も変わる。従来のスタイルであるウキをナジませてからドスンと消し込ませるアプローチでは捉えきれない多様なアタリが増えるため、これを理解し、そうしたアタリをアワせられなければ決して釣果アップは望めない。
「ナジませてから出る標準的な強い消し込みアタリばかり続けば簡単なのですが、現実にはナジんでからジッと待っていたのではアタリは出ません。従って釣果アップを図るためには何としてもエサがぶら下がる前に食わせて、“オプション”(※従来スタイルでは表れないナジミ途中の食いアタリを萩野はこう表現する)を増やし確実にモノにする必要があるのです。」
こう言いながら解説してくれたヒットパターンは概ね次の3つに分けられる。

●ヒットパターン1
ウキの立ち上がり直後〜エサ落ち目盛り付近までは「フワ」「ムズ」「チク」 

ひとつめのオプションがこの最も早いタイミングのアタリで、いわゆる“止めアタリ”とか“上げ(戻し)アタリ”といわれるものだ。お断りしておくが、萩野はこのアタリを意図的に多くしようとしてエサを打ち込む際に振り切ることは一切しない。あくまで落とし込みを基本としているので、ウキのオモリ負荷量やアタリの出るタイミングから判断すると、水中でのエサの位置は概ねオモリのラインと想定される。つまりタナ1mギリギリのラインで食わせていることになる訳だ。アタリの特徴はトップ付根で立ち上がったウキがナジミに入ろうとした瞬間そのまま動きを止めるか、一旦ナジミに入ったトップが止まるか、1〜2目盛りもしくはボディ上部まで戻すかする。前者のアタリを識別するのは慣れないと難しいが、後者の戻しアタリであれば、これが食いアタリであると意識していればアワセることができるであろう。ちなみに取材時のこのアタリの割合は1〜2割程で、ウワズリ傾向ながらもこのアタリを的確に捉え上層に寄ったへら鮒を間引くことで、さらに適量の寄りをキープすることにもつながった。

●ヒットパターン2
エサ落ち目盛り付近〜2、3目盛りナジむ間(概ねトップ中間付近)は「カチッ」「ツン」 

ふたつめは、これこそがオプションのなかでも最も多いヒットパターンで、これが続けて出るようになると、萩野は「良いアタリ〜!」と連呼する。つまり彼が理想とするのがこのアタリであり、これが狙って出せるようになり、確実にアワせられるようになれば釣果アップ間違いなし。アタリの特徴は適度な止めの後ナジミに入り、エサ落ち目盛りを通過する近辺で一瞬止まるか戻すかした直後にチクッと1〜2目盛り鋭く刻むような感じのもの。このとき水中でのエサの位置は、ナジミ始めの早いタイミングであっても確実にオモリの下にまわり込んでおり、ある程度深めにナジんでいれば間もなく最下層まで到達するような位置となっているものと思われる。ただし、このアタリもヒットすることが分かっていないとアワセはぐりそうなくらい小さなこともあり、やはり自信を持ってアワせられるようになるためには慣れが必要だろう。

●ヒットパターン3
トップ先端1目盛り残しまでナジんだ直後〜2、3目盛り戻すまでは「ダッ」「ズバッ」 

いわゆる浅ダナ両ダンゴの基本アタリで、その大半は「ダッ」「ズバッ」と豪快に消し込む。へら鮒の寄りが適量で食い気旺盛なときに多く出るヒットパターンだが、へら鮒がタナに入ったときにしか出ないためアタリ自体は明確でアワセやすいが、持続し難いことが欠点である。つまりこのアタリしか取れないと釣果は半減することになってしまうのだ。ちなみに映像では基本アタリはもちろんのこと、オプションを含めた様々なアタリが見られるので、そのタイミングや強さ(キレやストローク)に注目してご覧いただきたい。

 
 
 
ヒットパターンにあるようにアタリの選別は非常に大切だが、それ以前に肝心のアタリにつなげるためのエサ持ち具合(ハリに残ったエサの残量)の見極めはさらに重要だと萩野は言う。
「へら鮒の寄り方によっても異なるので一概には言えませんが、単純に考えても着水直後にエサが揉まれ、ウキがナジむ際に現れる止めやサワリが激しく大きいほどエサ持ちは悪くなりますし、たとえ揉まれずに上手くナジンだとしても、水中に入っている時間が長ければ長いほどエサの残量は少なくなります。つまりアタリが出る条件を満たしたサイズのエサの状態であるためには、適度な止め、サワリで収まるようウキの動きを抑えたうえで、ある程度限られた時間しかないということを理解しておかなければなりません。よく“偽ナジミ”という言葉を耳にしますが、へら鮒が大量に寄った状態で動き回られると、たとえエサがついていなくても2〜3目盛りのナジミ幅が出てしまいます。当然ながらこの状態で待っていてもアタリは出ませんし、出たとしてもカラツンになることは必至です。よってウキのナジミ幅でエサ持ちを確認するのではなく、ナジミ際のウキの動き、さらには打ち込んでからの時間を重要視する必要があるのです。」
このことを証明するように、萩野はエサを打ち込んだ後のウキの動きから「これはタナまで持ったからアタる」と言ったり、ウキが立つまでの時間が長いと、たとえウキがなじんでいても「これはエサが持っていない」と明言することが多々あった。しかも、そのほとんどが彼の予言?の通りの結果となるのには驚かされたが、実はこうした能力(※ある意味習慣とも心構えともいえる)は次の一手を繰り出す際の正しい判断力につながる。たとえばエサが持っていない状態でのカラツンにも関わらず、これを解消しようとしてエサの開きを良くしたり軟らかくしたりすると、まったく逆の対策を施してしまうことになる。こうなってしまうと頭の中はパニック状態になってしまい、打つ手打つ手がすべて逆効果になったり後手に回ったりしてしまうのだ。
 
 
  エサ合わせこそ両ダンゴ釣りの核心であることは疑う余地もない。最低条件としてはエサをタナまで持たせること。そのうえでへら鮒が興味を持ち“美味しい”と感じるようなエサに仕上げることが肝心だ。前述のブレンドパターンの項で紹介した通り、萩野の両ダンゴエサの主役は紛れもなく「バラケマッハ」だ。マルキユーを代表するベストセラーでありロングセラーであるこのエサは、萩野にとっては数々の爆釣を生み出す正に“打ち出の小槌”。どんな釣り方においても欠かせない唯一無二の麩エサであると言いきり、絶大なる信頼を寄せている。
「浅ダナ両ダンゴエサのキモは微粒子主体で適度な開きを持ち、それでいてエサの芯は容易に崩れない(砕けない)強さを兼ね備えていること。これは、ただでさえへら鮒の寄りが激しい時期に過剰に刺激することなく、カラツンの少ない食い頃のエサをタナに送り込むために必要不可欠な要素で、言葉にしてしまえば簡単なことですが、こうしたポテンシャルを持つエサって意外に少ないんですよ。もちろんこうした釣りにマッチするタッチを数々のエサをブレンドして人為的に作り出すことは可能ですが、明らかに素材そのものの特性を生かした簡単なエサ合わせで作り出したエサの方が、明らかにポテンシャルは高いですね。そういう意味では『バラケマッハ』は最適と言えるエサで、『浅ダナ一本』と組み合わせることで、さらにそのポテンシャルを引き出すことが出来るのです。私の両ダンゴブレンドはこのふたつが軸(主役)になりますが、今回は『粘麩』をバイプレイヤーとして加えることでより主役を引き立たせる盛期向きのエサに仕上げました。これによりエサを持たせるためのネバリと比重が増強。幅広いレンジを攻めることはもちろん、エサ合わせは手水と軽い押し練りだけで簡単にできるようになりましたので、決して強いだけではない“美味しい”芯をへら鮒に提供できていると思いますよ(笑)。」
 
 
 
 
 
  現代浅ダナ両ダンゴ釣りは、適度な開きとネバリを持つエサをいかに持たせてタナに送り込めるかがキモになっている。単にネバリだけで持たせようとするとピンポン状態で止められてしまったり、開きが乏しいとへら鮒の興味を惹けずにすんなりエサがナジんでしまったりするうえに、大抵はアタリが出始めてもそのタッチが僅かに違うだけで激カラに見舞われたり、それを解消しようとエサを軟らかくすると途端にエサが持たなくなってしまうことが多い。つまりエサだけで何とかしようとしてもどうにもならないのが現代浅ダナ両ダン ゴ釣りなのだ。そういう意味で今回紹介した萩野の釣りは、釣りに必要なすべてのトータルバランスの重要性を再認識させると共に、難攻不落と言われる現状に一筋の光明を見出す釣り方ではなかったろうか。
「アタリが出難いと食いが悪いと思い、ついライトタックルに走りがちですが、大型化したへら鮒がエサ慣れした現在、余程食いが良くない限りオモリ負荷量がマッチしない(※大抵は浮力が小さい)ウキでは、アタリを持続させるどころかエサ持ちもままならなくなってしまいます。そこで相手にしてはいけない食い気のないへら鮒の層は一気に突破し、そこからへら鮒の状態に合わせた長めのハリスとエサ持ちを考慮したハリとの組み合わせで、エサを動かしながら食わせるアプローチが最適という結論に至る訳です。手前味噌で恐縮ですが、一志モニター諸氏と共に実践から得た情報を基に練りに練って生み出したヘラウキ、一志『D-ZONE(ディーゾーン)』は、現代浅ダナ両ダンゴ釣りにスポットを当てた専用ウキのようなものですので、幅広いレンジをターゲットゾーンと化し、前述のアプローチを容易にしてくれるでしょう。もちろん『粘麩』のサポートもお忘れなく!」
 
     
 
     

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