つれるエサづくり一筋、マルキユー株式会社
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MARUKYU エコレポート

潜った!見た!釣った!~わたし達は、海の中を観察しています~

釣れなくても魚はたくさんいる


 14年間、三宅島の海で調査潜水をしています。2000年9月に噴火して全島民が避難し、2005年の4月に帰島開始と同時に最初の渡航をしました。
 約4年半、人の手が入らなかったこの島の海底が、それからどのように変わっていくのか調査を開始するためです。釣り場近くの海底がどのように汚れていくのかいかないのか、潜らないと見えない部分わからない部分を究明することが目的で、東京海洋大学とマルキユーの産学連携共同研究が始まりました。
 海洋生物資源学科の佐藤秀一教授、マルキユーの研究室のチームと一緒です。当時は、ガスマスクを携行しないと入島できないなどの規制がありましたが、今はそれもなくなりました。磯釣りをしていてガス混じりの水しぶきをかぶり目が痛くなったこともありましたが、それが嘘のようです。
 当時から海底は心配するほど火山灰などの堆積はなく、きれいな海が広がっていました。
 調査は、釣り人が多く入る港周りが中心ですが、あまり潮の動かない場所にも実は魚がたくさんいることがわかって来ました。
 堤防で釣りをしている方々にも協力を仰ぎ、その竿下に潜ることもありました。マキエが海底に到達する前に、小魚に全部食べられてしまう光景を見たり、ハリに付いた釣りエサを巧妙に削ぎ取っていく小魚の行動も観察しました。
 水面からの沈下途中で食べられてしまわないように、エサを密封してエントリーし、海底の定点に設置して、それがどうなるのか観察もしました。
 この実験は、一旦ダイバーが魚を追い払ってから行うわけで、餌付けされていない魚は、いきなり集まって来てバクバクと食べません。特にメジナは、警戒心が強いです。そこで、やや離れて観察すると、好奇心の強いカワハギ系の魚がまずやって来てついばみ始めると、その捕食音のせいかブダイやメジナ、ニザダイ、シマアジまでやって来ます。ダンゴ状にしたエサを持ち込んだときにはハマフエフキ(タマン)やウツボが寄って来て、丸呑みしようとする姿は圧巻でした。
 また潜水直後は魚が全くいなかったのに、マキエを始めて3時間後にまた潜って見ると、そこは魚だらけということもありました。魚達にとっては、ごちそうなんでしょうね。エサの存在がわかると我先にと群がります。
 そんな状況の中でも、これまでの調査ではマキエの堆積はありませんでした。
 驚いたことに、そんなに魚がいても、磯や防波堤の釣り人に話を聞くと「釣れなかった」ということも多々ありました。
 あんなにいたんだからと、調査後私たちがそこで釣りをしても釣れないこともありました。です
から「釣れない」イコール「魚がいない」という結論は、してはいけないことも理解していただけると思います。
 魚は、たくさんいるんです。調査開始直後はよく釣れて、年月を重ねるごとにだんだん釣れなくなって来たような気もしますが、突然入れ食いになる年もありました。水採取で同行する海洋大の学生は毎年入れ替わりますが、釣りが得意でない人でさえ、よく釣れることもありました。俗にいう「良い潮にあたった」と言われるもので、運がいいときは釣れるんですね。
 最近始めたのはライト底物釣り。今まではメジナやシマアジなど、上物と呼ばれる魚たちをウキ釣りで釣ることが多かったのですが、イシダイ仕掛けのライトなもので、ぶっ込み釣りをしています。大物イシダイ狙いではなく、「釣れればなんでも歓迎」という気持ちなら準備も楽。掛かれば魚種問わず楽しいものです。その点マルキユーには現地調達でなくても良いエサがあるので便利です。
 釣りエサやマキエの影響が全くない三宅島の海中は、元気できれいです。堤防周りでさえこれだけ魚がいるのですから、有名磯周りにも今後は潜ってみたいと思います。最近では、この島の人気度が上がって渡航客が増えてきているとの報道を目にしましたが、私たちが行っている限りで感じるのは、まだまだ復興されていません。相変わらず工事も続いています。釣り人やダイバーも以前ほど見かけません。観光客も少なく、戻ってこない島民もいるので商業も発展しないようです。
 みなさんもこのきれいな海へ復興応援も兼ねて釣りに出かけてみてください。

釣りは哲学です。教え、伝えましょう


 「釣りの奥義をビジネスや恋愛に生かそう」をテーマに、定期的に釣りセミナー奥山塾を開催しています。「釣りは人生そのもの」を大げさに言っても良いと思います。3000年前の中国で皇帝が釣り人太公望の教えを仰いだということからも、その応用力を示しています。
 セミナーでオススメのへら鮒釣りは、全くの初心者にも刺激的です。また普段は他の釣りをしている方も、年に1回ぐらいはへら鮒釣りをしてみると良いでしょう。微妙なウキの動きから見えない世界、つまり水中を想像することがへら鮒釣りの醍醐味です。待つ時間が長いように見えて、アタリが出るのは一瞬。それをものにしなければ、釣れません。釣りを通じて精神修養ができるわけです。釣れた瞬間は悟りを開いたような気になり、誰もが笑顔になります。
 こうして釣りでしか味わえない快感を体験していただくことで、日常生活への活性につながるのです。「魚が掛らないのは、あなたの心に乱れがあるから。精神を集中してウキを見つめましょう。そして、その下で水中がどうなっているのか考えましょう」これから人に教える人も「ほら釣れた」と釣らせるだけでなく、そういう考えを持って指導してみてはいかがでしょうか。
 そんなへら鮒釣りを、楽しい修行と考えたい。これが太公望の世界なのです。
 釣りをしていた太公望に、文王が聞きました。
「何か釣れますかな?」
 太公望は答えました。
「釣れますとも、○○が」
 この○○が、何であるか? わかるようになるためにも修行をするのです。
 みなさんも考えてみてください。「釣りは人生そのもの」という理屈がわかります。
 そういう考え方を導入し、初心者のためリフレッシュ修行をしたい方々のために、毎年マルキユー研究室の高山恵美子さんらが、指導してくれています。昨年は府中へら鮒センターでおこないました。
 高山さんは、名実ともにエサのことを知り尽くしている日本一の女性コーチです。毎日研究室でエサの開発をしていますから、釣り名人でもかないません。
 彼女が持つ大人の女性ならではの繊細な指導により、特にへら鮒釣り初心者や女性参加者たちからの信頼感と尊敬度は、他に例を見ません。優しく理論的な教え方には、私たちも惚れ惚れします。
 みなさんも是非いらしてください。ベテランの方は、彼女から教え方を学ぶというのはいかがでしょうか。
 さて、そんなベテランの皆さんに提案です。みなさんが、こんなに面白いと思って続けている釣りを多くの人に楽しんでもらうために、その喜びを伝えるということにも力を注いではいかがでしょうか。
 与えられるより与えよ、という人生の格言があります。釣らせるだけでなく、その喜びも共有できるようになれば、受講者から尊敬され、なおかつ環境(エコ)を考える、素敵な指導者になってほしいと思います。
 そういう現代の太公望が増えることにより、釣りという趣味の社会的地位が上がっていくのです。

エコってなあに?


 魚がいなければ釣りは成立しません。いい釣りをいつまでも続けるためには「釣りが自然に対してローインパクトであるべき」という考え方を釣
り人のみなさんに持っていただき、釣りをするときは、それに沿った行動をしてほしいと思います。
 釣り人が増えると、釣り場の環境が良くなっていくという社会現象が望ましいです。2018年の夏は台風の発生が多く、各地で甚大な被害をもたらしました。これからも、そんな想定外の気象状況になることが考えられます。海の中の生態も変わっていくことでしょう。そんな状況になっても魚がたくさんいれば、釣りは成立します。
 釣りエサメーカーが本学のような研究機関と手を組み、調査をおこなうことは大いに評価できます。釣り場の環境調査をすることで、実際に見ることにより海中を知り現状を直視できるからです。それが環境にやさしい釣りエサの基礎研究にもなります。
 以上の理想的な考え方や調査結果が、過去のデータにならぬよう、継続調査をおこない、得られた研究結果を水辺環境に還元したいものです。

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