へらエサパワーブック
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16況が起きた場合、ナジませたバラケエサを塊で抜いてしまう抜き系のアプローチも有効ですので、覚えておきましょう。 バラケエサを塊で抜くことから、底へバラケエサを速く届けられることができ、水中のバラケエサの漂いも少ないので、余計な動きも減らせます。これで、より早いタイミングで釣れることがあります。また、超食い渋りのときなど、エサに反応した数少ない魚を確実にヒットさせる場合にも有効です。 注意したいのは、バラケエサを抜くことを意識するあまり、早く抜けすぎてしまうことです。ですから、抜き系とはいえ、いったんナジませてから抜くという意識が大切です。理想は、2〜3目盛りの浅いナジミからひと呼吸おいてスパッと抜けるものですが、これが難しい場合は、5目盛りほど深ナジミさせてから抜けるようにします。たとえ、ナジんですぐ抜けるのであっても、1回ナジんでというのがポイントですので、ここだけは注意しましょう。 このようにナジんですぐ抜けるを演出するには、バラケエサのタッチと付け方がポイントになります。タッチは、水分を多く含んだ軟らかいもので、エサ付けはバラケが抜けやすいようにエサの上からハリを刺す方法がおすすめです。そして、落下中にエサが抜けないように、きれいに丸くエサ付けします。このようにすると、タナに届いたときは、バラケエサの水分量がかなり飽和状態になるので、ハリからすぽっと抜けるようになります。どの程度のタッチで抜けるかは、バラケエサに手水を少しずく加えて探ってください。水深なども関係しますので、いきなり抜こうとせず、少しずつ探っていけば失敗も少なくなるでしょう。ブレンドに必要な要素は、重さとまとまり。これをタッチで調整というのが、ポイントです。 抜き系の釣りもバラケが抜けてからは、バラケエサを持たせる釣り方と同様です。くわせエサだけが付いたエサ落ち目盛りよりひとつ下の目盛りが水面にでればチャンスです。これはアタリがでる前触れであり、段差の底釣りにおいては〝勝負目盛り〟などと呼んでいます。この目盛りがでないときは、底が掘れた、くわせエサが深いところに落ちた、何かに引っかかったなどが考えられます。こういう場合には、竿を持ち上げてくわせエサを置き直してみましょう。置き直すことでアタリがでることも多々あります。また、置き直して勝負目盛りがでてこない場合は、底を測り直してタナを確認してみることです。 段差の底釣りで使うくわせエサは、確実に底に着底するようにするので、重さのあるウドン(タピオカ系、わらび系)が最適です。また、くわせエサだけの状態でアタリを待ちますから、くわせエサが軽すぎると、ハリスが弛みすぎてしまうなどの理由で、明確なアタリがでにくいこともあるからです。ただ、底が軟らかい場所などでは、その重いくわせエサが潜ってしまうこともあるので、『力玉』など、多種のくわせエサを用意しておくことも忘れずに。 最後に釣りやすさを考えると、戻しの動きがきちんとでるウキを使うことを推奨します。バラケエサが抜ける、抜くことに対して、それをレ段差の底釣りタナまでナジませてからの抜き方を探る!
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